花暦:舘花集作家往来
うれしくて 相澤 秋生
残雪も棚田のかたち山古志は
妻と娘と靴脱ぎ捨てて青き踏む
若き日の書き込み多き書を曝す
かざす手の影絵にも似て風の盆
木犀の香のうれしくて歩の緩む
来し方思ふ 春川 園子
師を偲ぶ薔薇の百花の中に佇ち
長寿知らぬ亡き夫に薔薇供へをり
爽涼や来し方思ふ誕生日
秋灯や長き手紙に封をして
亡夫と聴きし昭和の歌を秋夕べ
恋の歌 岡崎由美子
寝不足の窓より逃す朝の蜘蛛
船宿の青き網戸の潮湿り
潮錆のバス停ポール月見草
忘れたきことは忘れず吾亦紅
十六夜の路上ライブの恋の歌
(「花暦」2016年上期号より)
残雪も棚田のかたち山古志は
妻と娘と靴脱ぎ捨てて青き踏む
若き日の書き込み多き書を曝す
かざす手の影絵にも似て風の盆
木犀の香のうれしくて歩の緩む
来し方思ふ 春川 園子
師を偲ぶ薔薇の百花の中に佇ち
長寿知らぬ亡き夫に薔薇供へをり
爽涼や来し方思ふ誕生日
秋灯や長き手紙に封をして
亡夫と聴きし昭和の歌を秋夕べ
恋の歌 岡崎由美子
寝不足の窓より逃す朝の蜘蛛
船宿の青き網戸の潮湿り
潮錆のバス停ポール月見草
忘れたきことは忘れず吾亦紅
十六夜の路上ライブの恋の歌
(「花暦」2016年上期号より)
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