花暦:春夏集作家往来
羽音の中 安住 正子
二月礼者ハーレーの音響かせて
飛魚や能登の舳倉へ波畳
藤の花羽音の中にゐて一人
栗おこは提げて竹馬の友訪はな
百磴を来て城跡のこぼれ萩
余生本番 鶴巻 雄風
調律の仕上げのタンゴ爽やかに
農を継ぐ子に新調の稲刈機
秋麗や紺しぼりだす日本海
ここよりは余生本番茱萸の酒
長風呂を妻が見にくる初時雨
姿のままに 高橋 郁子
浅き春大鯉池の底を打つ
白椿姿のままに錆びにけり
一刀を浴びたるごとし蝉の殻
墓守のごとく燃え出づ彼岸花
鴨来る夕景の湖騒がせて
(「花暦」2016年上期号より)
二月礼者ハーレーの音響かせて
飛魚や能登の舳倉へ波畳
藤の花羽音の中にゐて一人
栗おこは提げて竹馬の友訪はな
百磴を来て城跡のこぼれ萩
余生本番 鶴巻 雄風
調律の仕上げのタンゴ爽やかに
農を継ぐ子に新調の稲刈機
秋麗や紺しぼりだす日本海
ここよりは余生本番茱萸の酒
長風呂を妻が見にくる初時雨
姿のままに 高橋 郁子
浅き春大鯉池の底を打つ
白椿姿のままに錆びにけり
一刀を浴びたるごとし蝉の殻
墓守のごとく燃え出づ彼岸花
鴨来る夕景の湖騒がせて
(「花暦」2016年上期号より)
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