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艸句会報:船橋(令和4年1月29日)

船橋句会(船橋市勤労市民センター)
兼題「窓」

高点1句
地図になき道こそよけれ探梅行    山本  潔

出口どこ地下の改札冬ざるる     三宅のり子
北窓開く吾が心ひらくごと      針谷 栄子
同窓生つづく縁や枇杷の花      川原 美春
尻尾まで脱力したる干し大根     市原 久義
三椏の花の香ポンと風にのり     並木 幸子
寒紅梅木もれ日ほどの花の数     山本 吉徳
占ひの館列なす春隣         沢渡  梢
平穏と書けば平穏初日記       山本  潔
窓際の長椅子ひとり日向ぼこ     小杉 邦男
読初や心の窓を開け放ち       岡戸 林風
しらじらと明くる窓辺や霜の花    矢島 捷幸
言葉にはならぬやさしさ犬ふぐり   飯塚 とよ

(清記順)

【一口鑑賞】「三椏の花の香ポンと風にのり」幸子さんの句。三椏はジンチョウゲ科の落葉低木。中国から渡来し、和紙の原料として利用されてきた。早春の頃、枝先に黄色の筒状の花が咲いた後、新枝が3本ずつ分かれて出てくることが名前の由来。花は、沈丁花より控えめだが、ほんのりと甘酸っぱい香りがする。掲句の「ポンと風にのり」は花の可愛らしさと相まって匂いが漂ってくるようだ。春の到来を先取りした一句。「占ひの館列なす春隣」梢さんの句。いつの世も占いにすがる人は絶えない。ましてやコロナ禍で先行きが見通せない今、評判の占師となれば並ぶ人もいるだろう。街歩きが好きで、ちょっとしたことにも関心を寄せる作者。春を探しに出た街で遭遇した行列をすかさず一句に仕立てた。「春隣」にコロナ禍の収束を願う気持ちも込められている。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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