艸句会報:連雀(令和4年3月2日)
連雀句会(三鷹駅前コミュニティセンター)
兼題「雛」
印象句
息災の二人で居たし雛あられ 中島 節子
【一口鑑賞】日ごと春めくころにやってくるのが雛祭。掲句は心が明るくなるなか、夫婦の健康を願う気持ちを素直に詠んでいる。「息災の二人で居たし」までは誰でも言えそうで平凡な印象だが、座五の「雛あられ」が絶妙だ。いり豆、あられ餅を混ぜて砂糖をまぶし、ピンクや緑の色をつけた可憐な菓子。老後の重要テーマを明るく前向きに受け止める作者の心情が伝わってくる。(潔)
囀やいつもの店のいつもの茶 渕野 宏子
家族減りても昔のままに雛の膳 春川 園子
独裁も戦争もなく雛の間 松本ゆうき
立子忌のひとつ足りない雛道具 山本 潔
白梅や茅葺き厚き長屋門 矢野くに子
艸魚忌の「艸」は青春夢大き 束田 央枝
こもり居の梅一輪に背筋伸ぶ 横山 靖子
白玉椿挿して竹筒甦る 飯田 誠子
春の雷心は老いを諾はず 安住 正子
菜の花を散らす酢飯や喜寿の膳 向田 紀子
道狭き天領の町古雛 松成 英子
雛の窓閉ぢてホームの夜の窓 坪井 信子
(清記順)
兼題「雛」
印象句
息災の二人で居たし雛あられ 中島 節子
【一口鑑賞】日ごと春めくころにやってくるのが雛祭。掲句は心が明るくなるなか、夫婦の健康を願う気持ちを素直に詠んでいる。「息災の二人で居たし」までは誰でも言えそうで平凡な印象だが、座五の「雛あられ」が絶妙だ。いり豆、あられ餅を混ぜて砂糖をまぶし、ピンクや緑の色をつけた可憐な菓子。老後の重要テーマを明るく前向きに受け止める作者の心情が伝わってくる。(潔)
囀やいつもの店のいつもの茶 渕野 宏子
家族減りても昔のままに雛の膳 春川 園子
独裁も戦争もなく雛の間 松本ゆうき
立子忌のひとつ足りない雛道具 山本 潔
白梅や茅葺き厚き長屋門 矢野くに子
艸魚忌の「艸」は青春夢大き 束田 央枝
こもり居の梅一輪に背筋伸ぶ 横山 靖子
白玉椿挿して竹筒甦る 飯田 誠子
春の雷心は老いを諾はず 安住 正子
菜の花を散らす酢飯や喜寿の膳 向田 紀子
道狭き天領の町古雛 松成 英子
雛の窓閉ぢてホームの夜の窓 坪井 信子
(清記順)
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