艸句会報:東陽(令和4年9月24日)
東陽句会(江東区産業会館)
兼題 折句しせほ 例句/自然薯の全身つひに堀り出さる 岸風三樓
印象句
しんがりの先生の手に穂草かな 安住 正子
【一口鑑賞】この日の最高点を獲得した一句。出席者からは「自然に詠まれていて折句とは気づかなかった」との声が上がった。折句は作ってみると楽しいが、ただの言葉探しに終わる危険性をはらむ。その点、この句は日常のなかの一コマを題材にしながら、さらりと詠まれていて無理がない。いつも通学路に立ち子どもたちの交通安全を見守っている作者。先生の姿もよく観察しているからこそ生まれた一句。下五の「穂草かな」に温かみが感じられる。(潔)
信濃へと井月を訪ふ暮秋かな 岡戸 林風
こぼれ萩昼は乾きし涙石 新井 洋子
ゐのこづち猿が蚤とるごとく取る 松本ゆうき
晩年や吾を励ます鉦叩 斎田 文子
ポケットに同居Suicaと団栗と 中川 照子
信州や鶺鴒の鳴く保安林 山本 潔
新蕎麦の絶品といふ法師の湯 堤 やすこ
恋路には免許はいらぬ照紅葉 飯田 誠子
長き夜やモツ煮の旨い立ち飲み屋 新井 紀夫
予定なき日々や台風迷走す 中島 節子
(清記順)
兼題 折句しせほ 例句/自然薯の全身つひに堀り出さる 岸風三樓
印象句
しんがりの先生の手に穂草かな 安住 正子
【一口鑑賞】この日の最高点を獲得した一句。出席者からは「自然に詠まれていて折句とは気づかなかった」との声が上がった。折句は作ってみると楽しいが、ただの言葉探しに終わる危険性をはらむ。その点、この句は日常のなかの一コマを題材にしながら、さらりと詠まれていて無理がない。いつも通学路に立ち子どもたちの交通安全を見守っている作者。先生の姿もよく観察しているからこそ生まれた一句。下五の「穂草かな」に温かみが感じられる。(潔)
信濃へと井月を訪ふ暮秋かな 岡戸 林風
こぼれ萩昼は乾きし涙石 新井 洋子
ゐのこづち猿が蚤とるごとく取る 松本ゆうき
晩年や吾を励ます鉦叩 斎田 文子
ポケットに同居Suicaと団栗と 中川 照子
信州や鶺鴒の鳴く保安林 山本 潔
新蕎麦の絶品といふ法師の湯 堤 やすこ
恋路には免許はいらぬ照紅葉 飯田 誠子
長き夜やモツ煮の旨い立ち飲み屋 新井 紀夫
予定なき日々や台風迷走す 中島 節子
(清記順)
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