艸句会報:かつしか(令和4年10月23日)
かつしか句会(亀有地区センター)
兼題「時雨」
印象句
裏木戸を通り過ぎたる時雨かな 三尾 宣子
【一口鑑賞】兼題「時雨」で詠まれた一句。冬の初めにさっと降ってはさっと上がる雨。北西の季節風が山地に当たって雨雲をつくり、山から山へ移動して行く。ことに京都の時雨は名高い。得体の知れない何者かがやって来る気配を感じた作者。やがて雨がパラパラっと音を立てて通り過ぎていったのだ。今や「裏木戸」のある家は珍しい。旅先の宿での体験を思い起こして詠んだのかもしれない。「時雨」がまるで生き物のように感じられる。(潔)
子育ての担い手ばかり敬老会 高橋美智子
豊の秋禿頭くもりなく光り 新井 洋子
竹垣を組む地下足袋や昼の虫 伊藤 けい
しやりしやりと研ぐ包丁や菊日和 片岡このみ
時雨るるや化野までの人力車 五十嵐愛子
時雨来て奥社は遠き杉並木 佐治 彰子
時雨るるや船のワイパーこきこきと 霜田美智子
対岸を子らの走りて片時雨 西川 芳子
空澄むや東京港のコンテナ船 笛木千恵子
時雨るるや積み荷の多き宅配車 山本 潔
時雨忌や俳句齧りて遠き道 小野寺 翠
柿喰らふ添削の朱にうなづきつ 近藤 文子
ジョギングの肩怒らせて朝時雨 西村 文華
時雨るるや無我の境地の座禅かな 新井 紀夫
(清記順)
兼題「時雨」
印象句
裏木戸を通り過ぎたる時雨かな 三尾 宣子
【一口鑑賞】兼題「時雨」で詠まれた一句。冬の初めにさっと降ってはさっと上がる雨。北西の季節風が山地に当たって雨雲をつくり、山から山へ移動して行く。ことに京都の時雨は名高い。得体の知れない何者かがやって来る気配を感じた作者。やがて雨がパラパラっと音を立てて通り過ぎていったのだ。今や「裏木戸」のある家は珍しい。旅先の宿での体験を思い起こして詠んだのかもしれない。「時雨」がまるで生き物のように感じられる。(潔)
子育ての担い手ばかり敬老会 高橋美智子
豊の秋禿頭くもりなく光り 新井 洋子
竹垣を組む地下足袋や昼の虫 伊藤 けい
しやりしやりと研ぐ包丁や菊日和 片岡このみ
時雨るるや化野までの人力車 五十嵐愛子
時雨来て奥社は遠き杉並木 佐治 彰子
時雨るるや船のワイパーこきこきと 霜田美智子
対岸を子らの走りて片時雨 西川 芳子
空澄むや東京港のコンテナ船 笛木千恵子
時雨るるや積み荷の多き宅配車 山本 潔
時雨忌や俳句齧りて遠き道 小野寺 翠
柿喰らふ添削の朱にうなづきつ 近藤 文子
ジョギングの肩怒らせて朝時雨 西村 文華
時雨るるや無我の境地の座禅かな 新井 紀夫
(清記順)
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