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艸句会報:連雀(令和5年1月11日)

連雀句会(三鷹駅前コミュニティセンター)
兼題「歌(唄)」

印象句
虎落笛戦火を厭ふ歌のごと      松本ゆうき
【一口鑑賞】「虎落笛(もがりぶえ)」は冬の寒い日に、電柱や垣根、物干し竿などに強風が当たって発するヒューヒューという笛のような音。「もがる」には逆らう、反抗する、駄々をこねるなどの意味がある。掲句は、年が明けても一向に収まりそうになく、むしろ戦闘が激化しているロシアとウクライナの戦争を案じながら、兼題「歌」の文字をさらりと詠み込んだ。中七の「戦火を厭ふ」は誰しも共感する思いだろう。(潔)

行く年の第九は我の応援歌      横山 靖子
ごまめ噛む噛む生きざまを噛みしめて 束田 央枝
一行のメモ書きのやう初日記     中島 節子
除夜の鐘聴くや卒寿の耳痒き     坪井 信子
松過ぎの蒸気吐きだす洗濯屋     向田 紀子
初みくじ読むやたちまち旅心     山本  潔
若人の造語飛び交ふ初詣       飯田 誠子
みちのくやシャンソンもよし炬燵舟  松成 英子
何もないことが楽しき明けの春    松本ゆうき

(清記順)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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