艸句会報:若草(令和5年1月14日)
若草句会(ギャラリー バルコ)
兼題「亀・有」
印象句
ラメ入りの亀甲のへり畳替 霜田美智子
【一口鑑賞】「ラメ」の語源はフランス語。箔を施して金や銀の光沢を持たせた糸をラメ糸と呼ぶ。この句は、兼題の文字からラメ糸を折り込んだ亀甲模様の畳の縁(へり)を発想して詠まれた。「畳替」は仲冬の季語。近年は和室のある家も減っているが、正月を前に畳の表を替えれば気持ちも改まるというものだ。キラキラ光る畳の縁が趣のある冬座敷をも連想させる。〈亀のえさ有りますの札春近し〉も同じ作者の句。題詠は発想力が物を言う。(潔)
庭枯るる一枝一枝のよく透けて 石田 政江
モビールのじつとしてゐる寒の入 飯田 誠子
健やかに二人ゐてこそ老の春 新井 洋子
橋二つ越えてバルコや初句会 松本ゆうき
瀬戸内の兎の島へ旅心 岡戸 林風
「若草」へ身の引きしまる初句会 片岡このみ
冬北斗夢追ひ人のビスケット 吉﨑 陽子
寒紅差す有り難うと逝けたなら 沢渡 梢
吾がための一と日セーター新調す 安住 正子
亀甲の風呂敷包み年始客 市原 久義
針谷栄子さんを悼み
茶の花や一輪ことに凛として 山本 潔
亀有はむかし亀無亀鳴けり 新井 紀夫
亀のえさ有りますの札春近し 霜田美智子
(清記順)
兼題「亀・有」
印象句
ラメ入りの亀甲のへり畳替 霜田美智子
【一口鑑賞】「ラメ」の語源はフランス語。箔を施して金や銀の光沢を持たせた糸をラメ糸と呼ぶ。この句は、兼題の文字からラメ糸を折り込んだ亀甲模様の畳の縁(へり)を発想して詠まれた。「畳替」は仲冬の季語。近年は和室のある家も減っているが、正月を前に畳の表を替えれば気持ちも改まるというものだ。キラキラ光る畳の縁が趣のある冬座敷をも連想させる。〈亀のえさ有りますの札春近し〉も同じ作者の句。題詠は発想力が物を言う。(潔)
庭枯るる一枝一枝のよく透けて 石田 政江
モビールのじつとしてゐる寒の入 飯田 誠子
健やかに二人ゐてこそ老の春 新井 洋子
橋二つ越えてバルコや初句会 松本ゆうき
瀬戸内の兎の島へ旅心 岡戸 林風
「若草」へ身の引きしまる初句会 片岡このみ
冬北斗夢追ひ人のビスケット 吉﨑 陽子
寒紅差す有り難うと逝けたなら 沢渡 梢
吾がための一と日セーター新調す 安住 正子
亀甲の風呂敷包み年始客 市原 久義
針谷栄子さんを悼み
茶の花や一輪ことに凛として 山本 潔
亀有はむかし亀無亀鳴けり 新井 紀夫
亀のえさ有りますの札春近し 霜田美智子
(清記順)
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