艸句会報:船橋(令和5年4月1日)
船橋句会(船橋市中央公民館)
兼題「装」 ミニ吟行:里見公園
印象句
花屑の道や雲踏む心地して 隣 安
【一口鑑賞】今月の船橋句会は市川市国府台の里見公園を訪ねた。桜の名所として知られるが、16世紀には小田原の北条氏と安房の里見氏が2度に渡り合戦を繰り広げたところ。飛花落花のなかを、この土地の歴史に思いを馳せながら歩いた。掲句は、道一面に広がる花屑の印象を「雲踏む心地」と捉えたところに詩心が感じられる。誰も雲は踏めないが、こう言われると読む方も納得してしまう。同時作の〈こんこんと泉のやうに落花かな〉もこの日の実感。(潔)
人はみな羅漢の顔に花吹雪 並木 幸子
こんこんと泉のやうに落花かな 隣 安
散りながら光る花びら西東忌 山本 潔
バス停にキラキラと舞ふ桜かな 平野 廸彦
青空に花も装ふ里見かな 小杉 邦男
春装の美女を間近に三鬼の忌 岡戸 林風
もう止めよ春野に行こう武装解き 川原 美春
チェーンソー響く家並み萬愚節 沢渡 梢
花散るや杖をつきゐて仁王立ち 三宅のり子
花時は冒険したく家を出る 飯塚 とよ
(清記順)
兼題「装」 ミニ吟行:里見公園
印象句
花屑の道や雲踏む心地して 隣 安
【一口鑑賞】今月の船橋句会は市川市国府台の里見公園を訪ねた。桜の名所として知られるが、16世紀には小田原の北条氏と安房の里見氏が2度に渡り合戦を繰り広げたところ。飛花落花のなかを、この土地の歴史に思いを馳せながら歩いた。掲句は、道一面に広がる花屑の印象を「雲踏む心地」と捉えたところに詩心が感じられる。誰も雲は踏めないが、こう言われると読む方も納得してしまう。同時作の〈こんこんと泉のやうに落花かな〉もこの日の実感。(潔)
人はみな羅漢の顔に花吹雪 並木 幸子
こんこんと泉のやうに落花かな 隣 安
散りながら光る花びら西東忌 山本 潔
バス停にキラキラと舞ふ桜かな 平野 廸彦
青空に花も装ふ里見かな 小杉 邦男
春装の美女を間近に三鬼の忌 岡戸 林風
もう止めよ春野に行こう武装解き 川原 美春
チェーンソー響く家並み萬愚節 沢渡 梢
花散るや杖をつきゐて仁王立ち 三宅のり子
花時は冒険したく家を出る 飯塚 とよ
(清記順)
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