艸句会報:若草(令和5年4月8日)
若草句会(俳句文学館)
兼題「通」 席題「竹の秋」
印象句
警策や春睡に陥いらん時 新井 紀夫
【一口鑑賞】「警策」は「きょうさく」または「けいさく」と呼ばれる。禅宗において、座禅のときに用いられる扁平な棒状の道具のこと。座禅中に駄気や眠気から覚まさせるために、僧がこれで肩のあたりを打つ。馴染みの寺で月に一度、座禅に励む作者。睡魔に襲われ、今まさに眠りに落ちようとした時に警策に叩かれたのである。「春睡」は「春眠」の傍題。春はどの時間帯でも眠くなるが、この句はその瞬間を詠んだ。中七以降の句またがりも上手くいった。(潔)
心づくしの手話の通訳花だより 吉﨑 陽子
山吹の咲きて塞がる獣道 飯田 誠子
参道に寅さんのこゑ草団子 石田 政江
花疲れほのと明るき小料理屋 霜田美智子
花好きの母の忌日よ花祭 新井 洋子
花冷えの施設訪ふ人も無く 市原 久義
裏通り表通りの花水木 山本 潔
幾度も「彼我」通読や春の宵 安住 正子
木通咲き海の風くる切通し 岡戸 林風
天上の供花と思ほゆ桜かな 沢渡 梢
鉄砲隊ありし辺りや竹の秋 新井 紀夫
たんぽぽの絮のごとくに生きたしや 松本ゆうき
生け垣に見慣れぬ鳥や竹の秋 片岡このみ
(清記順)
兼題「通」 席題「竹の秋」
印象句
警策や春睡に陥いらん時 新井 紀夫
【一口鑑賞】「警策」は「きょうさく」または「けいさく」と呼ばれる。禅宗において、座禅のときに用いられる扁平な棒状の道具のこと。座禅中に駄気や眠気から覚まさせるために、僧がこれで肩のあたりを打つ。馴染みの寺で月に一度、座禅に励む作者。睡魔に襲われ、今まさに眠りに落ちようとした時に警策に叩かれたのである。「春睡」は「春眠」の傍題。春はどの時間帯でも眠くなるが、この句はその瞬間を詠んだ。中七以降の句またがりも上手くいった。(潔)
心づくしの手話の通訳花だより 吉﨑 陽子
山吹の咲きて塞がる獣道 飯田 誠子
参道に寅さんのこゑ草団子 石田 政江
花疲れほのと明るき小料理屋 霜田美智子
花好きの母の忌日よ花祭 新井 洋子
花冷えの施設訪ふ人も無く 市原 久義
裏通り表通りの花水木 山本 潔
幾度も「彼我」通読や春の宵 安住 正子
木通咲き海の風くる切通し 岡戸 林風
天上の供花と思ほゆ桜かな 沢渡 梢
鉄砲隊ありし辺りや竹の秋 新井 紀夫
たんぽぽの絮のごとくに生きたしや 松本ゆうき
生け垣に見慣れぬ鳥や竹の秋 片岡このみ
(清記順)
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