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艸句会報:東陽(令和5年5月27日)

東陽句会(江東区産業会館)
兼題 折句「あしな」例句 頭の中で白い夏野となつてゐる 高屋窓秋

印象句
走り梅雨養生中といふ芝生      向田 紀子
青林檎芯の味まで懐かしき      新井 紀夫

【一口鑑賞】紀子さんの句。春に芽吹いた若芝が成長し、夏になり青々としてくると実に清々しい。人々にとっては憩いの場である。ただし、美しさを保つには手入れも肝心。「養生中」の一言によって、その場の様子や最近までそこに遊んでいた人たちの残像が浮かんでくる。「走り梅雨」が効果的。紀夫さんの句は、折句とは気付かせないような自然な詠みぶり。こどもの頃に齧った信州の青林檎の味が忘れられないのだろう。「芯の味まで」に説得力がある。(潔)

星七つ重しと飛ぶや天道虫      向田 紀子
河骨の花咲く沼のよどみ濃し     飯田 誠子

 照子さんの「蜃気楼」完成を祝し
麦秋の旅へいざなふ俳画集      山本  潔
指輪もう似合はぬ指や胡瓜揉む    岡崎由美子
代り映えなき身にうれし更衣     堤 やすこ
油虫しやかりきなりし流し台     松本ゆうき
雨蛙子規の庵に何さがす       中川 照子
青柚子や師の句碑の文字なめらかに  安住 正子
明日葉や島をふちどる波頭      新井 洋子
青空を白き雲ゆく夏はじめ      斎田 文子
明日を待つ静かな心茄子の花     岡戸 林風
黄砂降る新駅囲むクレーン群     新井 紀夫
アイスティー幸せさうに馴初めを   中島 節子

(清記順)
※次回(6月24日)の兼題は折句「なわと」
例句 夏羽織われをはなれて飛ばんとす 正岡子規
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Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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