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艸句会報:東陽(令和5年7月22日)

東陽句会(江東区産業会館)
兼題 折句「かよひ」例句 烏瓜よごとの花に灯をかざし 星野立子

印象句
姉逝きて故郷遠く夕端居       斎田 文子
浜木綿や島のごとくに沖の船     中島 節子

【一口鑑賞】文子さんの句は「夕端居」が夏の季語。夕方、屋内にこもる暑さを避けて縁側や窓辺で過ごすことを言う。涼しい風に吹かれて庭の木や夕焼けの空などを眺めていると暑さを忘れる。掲句は、亡くなられたお姉さんを偲びながら、郷愁の思いに誘われている。節子さんの句。葛西臨海公園をよく散歩する作者。沖の船が島のように見えたという。思いは故郷の瀬戸内海に飛んでいたのかもしれない。「浜木綿(はまゆう)」は温暖な浜辺に自生するヒガンバナ科の植物。盛夏に白い花を咲かせる。(潔)

川崎工業地帯の夜を灯して納涼船   斎田 文子
鰻重やよき馳走とて遠慮なく     堤 やすこ
かがり火や宵を待たずに火蛾舞へり  岡戸 林風
朝顔市地下鉄車内までつづき     中川 照子
海の日の二級河川の朽小舟      安住 正子
平凡な生きざま隠す青簾       飯田 誠子
青葉木菟都心に今も深き森      新井 洋子
蚊遣火や宵の露店の人いきれ     新井 紀夫
哀しみの宵の灯ともす広島忌     山本  潔
ががんぼのよるべなき脚ひた跳ねて  岡崎由美子
カヌー漕ぎ四方の川風ひとり占め   中島 節子
夏風邪や冷製スープの浅みどり    向田 紀子
金子兜太世の中飽きて昼寝かな    松本ゆうき

(清記順)
※次回(8月26日)の兼題は折句「はあし」
 例句 はからずも雨の蘇州の新豆腐 加藤楸邨
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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