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艸句会報:すみだ(令和5年8月23日)

すみだ句会(すみだ産業会館)
兼題「数」

印象句
ありなしの風を肌身に処暑の句座   岡戸 林風
色鳥や皿数多き宿の膳        岡崎由美子

【一口鑑賞】林風さんの句。この日はまさに「処暑」。二十四節気の一つで、厳しい暑さの峠を越した頃となるが、今年のように記録的な暑さが続くなかにあっては実感しづらい。それでも作者は「ありなしの風」のなかに「処暑」を見出して句座に臨んだのである。「俳句は季題の詩」と思わせてくれる一句。由美子さんの句は兼題「数」を巧みに詠み込んだ。「色鳥」は主に秋に渡ってくる色の美しい小鳥たち。色々な鳥がやって来る宿での豊かな食事のひと時を楽しんでいる様子が目に浮かぶ。(潔)

数ならぬ身とは思へど草の花     岡戸 林風
数珠玉の囁くやうな夕堤       大浦 弘子
もう限界ありつたけの扇風機     根本恵美子
薬草湯心ゆくまで夜の秋       髙橋 郁子
数日はお酒断ちます秋彼岸      松本ゆうき
ぷつくらと蕾の桔梗夢ひらけ     江澤 晶子
揺り椅子にしばし微睡む秋の昼    長澤 充子
背伸びして甕覗く猫夕涼し      岡崎由美子
風船葛けさも数へる小さき指     内藤和香子
朝の渚素足に若さ戻る波       貝塚 光子
数式に埋まる黒板秋暑し       山本  潔
名月や数へ九十で逝きし母      福岡 弘子

(清記順)
※次回(9月27日)の兼題は「恵」
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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