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艸句会報:すみだ(令和5年11月22日)

すみだ句会(すみだ産業会館)
兼題「体」

印象句
冬ざれや菌体の棲む醤油蔵      岡戸 林風
文語体いまだに慣れず一葉忌     松本ゆうき

【一口鑑賞】林風さんの句。兼題から発想した「菌体」に妙な説得力がある。醤油造りには麹菌や乳酸菌、酵母菌といった微生物の存在が欠かせない。そんな菌体が棲んでいるのは伝統的な製法を守っている蔵元だろう。冬の寒い時期に仕込みが行われ、夏の暑さで発酵が進む。菌体たちの呟きが聞こえてきそうな一句。ゆうきさんの句も題詠で、この日の最高点を獲得した。「文語体」に苦労している気持ちを素直に言ったところが共感を呼んだ。一葉忌(11月23日)との取り合わせも時宜にかなっている。(潔)

ガードレールに大根を干す八百屋かな 福岡 弘子
着ぶくれて一人に狭き改札機     内藤和香子
古都の秋和服着こなす異邦人     根本恵美子
着ぶくれて八十路の五体甘やかす   岡崎由美子
木枯に行く手阻まれ踏ん張る子    長澤 充子
九体寺の浄土の庭や散紅葉      髙橋 郁子
遠くより風の口笛野路の秋      大浦 弘子
昆布締めの魚の香りや温め酒     貝塚 光子
折れさうで折れないこころ一茶の忌  山本  潔
枯野ゆく男体山を仰ぎつつ      岡戸 林風
身ひとつで生きて勤労感謝の日    松本ゆうき

(清記順)
※次回(12月20日)の兼題は「風」
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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