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艸句会報:若草(令和6年1月13日)

若草句会(俳句文学館)
兼題「餅」 席題「師」

印象句
凍空や吾が足すくみ背負はるる    吉﨑 陽子
雪催涙まじりの粥啜る        石田 政江

【一口鑑賞】陽子さんは富山県滑川市在住の90歳。元日の能登地震で避難を余儀なくされた。ビル4階にある避難所への階段を登れず呆然としていると、10代の男性が背負って連れて行ってくれたそうだ。掲句は、実体験に裏付けられたリアリティーがある。政江さんの句。震災のことを思いながら、七日粥を啜っているのだろう。石川県羽咋市には今は亡き舘岡沙緻先生の句碑もあり、作者は何度も足を運んでいる。馴染みのある能登の惨状を見ると、涙が止まらない。「雪催」には2次被害を心配する気持ちも込められている。(潔)

あすがある明日があるさ初句会    松本ゆうき
 能登半島地震
師の句碑は無事との知らせ寒の月   安住 正子
落雁に四季の彩り女正月       新井 洋子
硝子越し仕草で交はす御慶かな    市原 久義
餅花や銀座老舗の小間物屋      飯田 誠子
頬かぶり焼跡に立つ朝市女      新井 紀夫
地震の夜の凛と生きよと寒椿     吉﨑 陽子
松飾り取れて何でもない一日     沢渡  梢
焼葱や風音を聴く夕まぐれ      山本  潔
降る雪や震へる能登の黒瓦      霜田美智子
包丁を研がず俎始かな        片岡このみ
飼猫が部屋を覗きに冬籠り      岡戸 林風
元日の地震に傾く恩師の碑      石田 政江

(清記順)
※次回(2月10日)の兼題はテーマ「天気」
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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