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艸句会報:若草(令和6年2月10日)

若草句会(俳句文学館)
兼題「天気(テーマ)」 席題「目」

印象句
天気図にたをやかな尾根春きざす   市原 久義
犬ふぐり小さな見栄と誇り持ち    松本ゆうき

【一口鑑賞】久義さんの句。兼題のテーマ「天気」から発想して「天気図」を凝視したのだろう。西高東低の冬型の気圧配置が緩むと、シベリア方面からの移動性高気圧が徐々に勢力を増してくる。この句は、天気図の等圧線のなかに「たをやかな(気圧の)尾根」を見てとったのだ。春はまさにそこからやってくる。着眼点が素晴らしい。ゆうきさんの句。「犬ふぐり」は春、先がけて地表を覆う。ユニークな名称だが、メルヘン的な想像を誘う花でもある。掲句は、この季語によって辛うじて俳句に踏みとどまっているのではないか。(潔)

老いてなほ仲むつまじき二輪草    片岡このみ
暁闇の春雪すでに靴の跡       安住 正子
寒夕焼明日も平和な一日なれ     市原 久義
句作帳閉ぢてまどろむ春の宵     飯田 誠子
カーテンを開けて雪見の夕餉かな   沢渡  梢
ネーブルの臍のあたりの余寒かな   松本ゆうき
休眠の目醒む球根四温かな      霜田美智子
寒の水ごくりごつくん立山(たち)拝す 吉﨑 陽子
父さんのちちんぷいぷい山笑ふ    新井 洋子
逍遥の径や目刺焼く匂ひ       岡戸 林風
鳥籠のカナリア逝きし春日影     新井 紀夫
春立つやユニセフよりの感謝状    石田 政江
上がり目も下がり目もゐてうかれ猫  山本  潔

※次回(3月9日)の兼題「片」
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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