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艸句会報:東陽(令和6年2月24日)

東陽句会(江東区産業会館)
兼題 折句「あいう」
例句 青空のいつみえそめし梅見かな 久保田万太郎

印象句
あいさつを犬からはじむうべの花   斎田 文子
杏咲き一斉に村浮きたちぬ      新井 紀夫

【一口鑑賞】文子さんの句。犬との散歩は楽しい。犬と犬、人と犬、人と人。それぞれにさまざまな出会いがある。そんな様子を日頃からよく観察している作者。折句として詠まれたが、焦点が犬に合っている。「うべの花」は郁子(むべ)の花の別称。アケビ科の蔓性植物で晩春の頃、葉の間に白みがかった淡い紫の小さな花が咲く。紀夫さんの句。杏は3〜4月に白または薄紅、紅の花を咲かせる。この句は一読して、杏の花がけむり立つように咲き誇る山里の景が浮かんでくる。折句とは思えない自然な詠みぶり。(潔)

朧夜の言葉はいらぬ二人かな     飯田 誠子
あと一首に息ひそめ合ふ歌がるた   中川 照子
跡継ぎの居る幸せや梅盛る      安住 正子
蟻穴を出でて何処へ裏参道      中島 節子
アーモンド色に日暮れて鶯菜     伊藤  径
連れ添うて歩きだしさう吉野雛    向田 紀子
綾とりの糸の思ひ出うららけし    堤 やすこ
厨から飛びだす猫や風生忌      山本  潔
春の夢ちいとあの世にゐたのかも   松本ゆうき
また友の旅立ち春の寒さかな     沢渡  梢
根つこより樹々の目覚むる雨水かな  新井 洋子
抱きし児の遠き目差し春の雲     斎田 文子
自分史を辞令に辿る目借時      新井 紀夫
淡雪や眠れる子犬売れ残り      関山 雄一
春宵の唐橋に聴く鐘の声       岡戸 林風

(清記順)
※次回(3月23日)の兼題はテーマ「道」
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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