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花暦句会報:若草、連雀(平成28年4月6、9日)

若草句会(平成28年4月9日 俳句文学館)
兼題「花筏」/席題「解」

高点4句
春の昼柱時計は標準時      根本 莫生
とれたての野菜にまじる花の屑  針谷 栄子
俳諧に正解はなし春闌くる    新井 洋子
春眠の底にナウマン象の牙    坪井 信子


漣のしづかに組める花筏     安住 正子
大利根の水の光や猫柳      飯田 誠子
野遊びや桜田麩と炒卵      新井 洋子
しやぼん玉少女の息が空を舞ふ  市原 久義
暖かや犬と観戦草野球      大野ひろし
春雷や珈琲豆に筋はしり     加藤 弥子
失望の重きこころを解くさくら  坪井 信子
マンションの居並ぶ街へ花散り来 根本 莫生
古書店の解剖書巻柳絮飛ぶ    針谷 栄子
車座を繋ぐ犬の背花筵      森永 則子
初つばめ丸き地球を飛んで来し  矢野くにこ
鋳造の蟹も蛙も目借時      山本  潔


連雀句会
(平成28年4月6日 三鷹市消費者センター)


高点3句
焼目刺かなしきまでに反り身なる 加藤 弥子
ラップされし春のキャベツの断面図 斎田 文子
百の掌の百の祈りや彼岸墓    坪井 信子


帰りはも杖さへ重き花疲れ    安住 正子
満開の花を横目に医に通ふ    進藤 龍子
風を漕ぐ無人ブランコ昼下り   根本 莫生
残花ふぶく村は谷ぞい岨の道   松成 英子
諸鳥の恋や神樹の傘の内     矢野くにこ
海明や物みな動くオホーツク   横山 靖子

                   (記:坪井)



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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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